眼医器協ニュースVol.110
学会を終えて
京都府立医科大学眼科学教室
助教 三重野洋喜
2024年11月14日から17日にかけて、第78回日本臨床眼科学会を京都国際会館とザ・プリンス京都宝ヶ池を会場として開催いたしました。テーマは「未来への貢献」で、学会長である外園千恵先生のリーダーシップが随所に感じられる学会となりました。11,000人を超える登録者と約6,000名の現地参加者を迎え、日本眼科医療機器協会をはじめとする関係者の皆様からの多大なるご支援をいただき、大成功裡に終了しました。
学術プログラムでは、日本眼科学会のプログラム委員会の尽力により、多岐にわたる分野のセッションが精力的に組まれました。会長企画として実施されたInternational Sessionでは主に京都府立医科大学が交流を持つ海外研究者を招待し、国際的視点を深める貴重な機会となりました。
また、学術的活動にとどまらず、歴史ある文化との融合も大きな特色でした。開会式では京都の伝統文化を紹介し、11月15日には「仁和寺の夜」という特別夜間拝観イベントを開催しました。このイベントでは、法話やバイオリン演奏といった特別企画を加え、約1000名の参加者が秋の京都の情緒を堪能しました。
さらに、視覚障害者スポーツ「ゴールボール」を体験するチャレンジ大会が2019年以来5年ぶりに開催されました。眼科医療に従事する人々が視覚障害者の視点を学ぶ機会として、多くの参加者から高い評価を得ました。
環境配慮も積極的に行いました。紙媒体のニュースレターや抄録集を廃止し、必要最低限の情報を掲載した簡易ブックを用意しました。ネームカードケースを廃止し、ロービジョン対応フォントを用いた案内を提供するなど、誰もが参加しやすい環境を整備しました。特に簡易ブックは今回が初めての試みでしたが、プログラムだけでなく器械展示会場の案内図も入れさせていただきました。器械展示は、学会の重要な一部です。本学会では企画展示として日本眼科学会による歴史展示、またアイバンクとYOCのブースも設置され、相乗効果で展示会場は常に活気に満ちていました。
最後に、日本眼科医療機器協会の皆様には、本学会の成功に向けた多大なるご支援をいただきましたことを、心より感謝申し上げます。毎回用意して下さっているご当地パンやお菓子も大変好評でした。私自身もいつも楽しみにしております。この場をお借りして、深く御礼申し上げます。