眼医器協ニュースVol.107
学会を終えて
第62回日本網膜硝子体学会総会
事務局長 井上 麻衣子
会長 門之園 一明
(横浜市立大学大学院医学研究科 視覚再生外科学教室 教授)
このたび2023年11月24日(金)から26日(日)の3日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜ノースにて第62回日本網膜硝子体学会総会を開催させていただきました。コロナ禍後の初めての開催とのことで、開催スタイルを現地参加のみの従来の学会スタイルに戻しましたが、約1,700名の多くの方々にご参加いただき、盛会のうちに会を終了することができました。これもひとえに関係者皆様のご支援、ご尽力の賜物であり、深く感謝いたします。
今回は学会シンポジウムでは、1つの疾患を2つの異なる治療の側面から2人のドクターが討論する「網膜硝子体Debate」、網膜女性医師の現状、今後の在り方について議論した「Women in Japan Retina」、偉大なイノベーションや眼科学における発展に寄与された方々が講演された「網膜硝子体ヒストリア」など真新しい企画が多く、非常に好評でした。また盛賞受賞講演、外国人演者による招待講演、教育セミナーも多くの先生に参加していただき盛況のうちに終えることができました。また、日曜日にはAsia Retina Congress(ARC)との合同学会が行われ、韓国・台湾などアジアの先生とも活発なディスカッションが行われました。学術展示スペースにても熱い討論が繰り広げられ、コロナ禍前の盛り上がりを取り戻しており、やはりface to faceで議論することで、周りの方々とより深い交流ができると再認識できた学会となりました。
さて、本学会は今回初めてパシフィコ横浜ノースにて開催されましたが、一般口演の会場から機械展示場まで歩いてすぐというアクセスの良さで多くの来場者で機械展示場は賑わっておりました。我々眼科医にとって眼科医療機器の進歩は目をみはるものがあり、情報のアップデートをするのに一番よいのはやはり現物をこの目でみるということだと思います。出展企業も多く、多くの眼科医が足を止めて話し込む姿をみかけました。また、おもてなしということで美味しいパンやコーヒー、横浜にちなんだお菓子も提供され、講演を聞いて勉強するなか、ホッと一息つける存在であったと思います。素晴らしい機械展示を提供していただきました日本眼科医療機器協会と企業の皆さまには厚く御礼申し上げます。
本来であれば直接お伺いし、御礼申し上げるところではございますが、この文書をもちまして、学会の終了報告と御礼とさせていただきます。今後も共に連携して、眼科学の発展に寄与していければと思います。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。