眼医器協ニュースVol.105
学会を終えて
活気ある,楽しい学会を取り戻す
筑波大学医学医療系眼科
教授 大鹿哲郎
「学会に賑わいを取り戻したい」との一念で,第77回日本臨床眼科学会を企画,実施しました(2023年10月,東京).皆様の絶大なるご支援とご協力により,参加登録者数は1万2千人を超え,ハイブリッド開催にも関わらず,約7千人が現地で参加されるなど,過去に例を見ない大規模な学会となりました.
器械展示は,通常のB2FホールEに加え,ホールB7を使用し,テーマ展示会「眼科デジタル革命」を行いました.DXに興味をお持ちの先生方が多数,ブースを訪問されていました.
今回,紙ベースの抄録集を廃止し,デジタル抄録集に移行しました.そのため,スマートフォンなどのデジタル機器の充電が必要になると思われましたので,日本眼科医療機器協会にお願いし,器械展示場に充電(チャージ)ステーションを設置していただきました.参加者の誘導に一役買ったと思います.器械展示場には,コロナ禍前よりたくさんの方が訪れて非常に賑わっていた,との声もありました.器械展示はやはり,学会の重要な一部です.
コロナ禍が開けて初めての大型学会だったこともあり,会場のあちらこちらで,「久し振り!」,「3年振りだね」のような挨拶が飛び交っていました.画面越しでは伝えきれない気持ちをface to faceで感じ,直接のコミュニケーションや情報交換を楽しまれたことでしょう.
コロナ禍の3年間は,学術集会にとって厳しい試練の時期でした.その時期がようやく終わりを告げた今,単に以前の形式を取り戻すだけではなく,進化した,ニューバージョンの学術集会を実現させたい,という気持ちで計画を進めて参りました.無事に会期を終えることができ,安堵しています.
皆様の温かいご支援と積極的なご参加に,改めて感謝申し上げます.これを機に,次世代に向けたシン・学術集会&器械展示が育っていくことを願ってやみません.