眼医器協ニュースVol.101
学会を終えて
東海大学医学部専門診療学系眼科学
講師 中川 喜博
2022年9月16日(金曜日)から18日(日曜日)までの3日間、パシフィコ横浜において、鈴木 康之教授を会長として第33回日本緑内障学会を開催させていただきました。事務局長として運営に関わらせていただき、これまで開催を支えていただきました関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。先日、10月末までのオンデマンド配信も無事に終了し、盛会のうちに終えることができました。
今回の学会のテーマは「緑内障研究の地平」とし、現在の緑内障研究の状況を把握していただき、それをこの先どのように進めていけばよいのか参加者で一緒に考えていく場を提供できればと思っておりました。そのため、運営当初より“ できるだけ現地開催 ”に主軸をおき、皆様と直接顔を合わせられる機会になるよう話を進めてまいりました。しかしながら新型コロナウイルス感染症の波に翻弄されることになり、招待講演をお願いした Ki Ho Park先生を始め、海外の演者の方々に関してはオンラインでご参加いただくことになりました。国内の演者の方々は現地開催のため会場までご足労願うことになりましたが、直接会える久しぶりの機会ということもあって、総合受付も活気にあふれておりました。ちなみに本学会のポスターのイラストは、当方が総合大学である強みを生かし、教養学部芸術学科の学生さんから応募し、我々が選考して決定いたしました。会期中、選ばれたイラストを作成した学生さんに見学に来ていただきましたが、喜びもひとしおだったようです。
最終的な参加者は1,500人近くになり、コロナ禍前の現地開催のみであった第30回と同等の人数となりました。各セッションは、緑内障という限られた疾患にも関わらず、口演だけでも6会場並列で進行するため、座長やシンポジストを同日に複数お願いした先生も多いのですが、慌ただしく会場を渡り歩いていらっしゃる姿はとても生き生きとされているようにうかがえました。また、演者の中には、ライブ配信とのハイブリッド開催であれば勤務先からの制限により現地参加ができないが、今回は横浜に来ることができて良かったという声も聞きました。最終日に九州地方に台風が上陸する予報があったために、予定を前倒しして戻られた方がいらっしゃいましたが、先の2日間は天気にも恵まれ、横浜を満喫された方も多かったのではないかと思います。
今回、現地開催にこだわったということもあり、日本眼科医療機器協会の皆様からも当初から積極的に盛会になるようご尽力いただきました。器械展示でのお菓子や水には、私共所属の大学ブランド品も提供していただき、またアルコール消毒スプレーの設置にも日本緑内障学会のキャラクターである〈Megurin〉を利用したスタンドを用意していただきました。また、同展示場における学術ポスターの発表方法の変更にも柔軟に対応していただき、大変お世話になりました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。