18 厚生労働省・薬事工業生産動態統計（薬事統計）によるデータ 　厚生労働省の薬事工業生産動態統計(以下、薬事統計)によると、我が国 の医療機器全体の生産金額は2011年で1兆8,084億円である。この生産 金額を2007年と比較すると、この年発生した東日本大震災による需要拡 大で、107.4％と大幅な伸長率となった。なお2011年以前の医療機器全体 の生産金額は、2007−2010年の4年間では、ほぼ横ばいに近い微増減を 示す市場であった。 　「眼科用品及ぶ関連製品」の生産金額は、2011年は508億円、これも 2007年と比較すると伸長率は75.9％であり、医療機器全体の急伸傾向と は全く連動していない。「眼科用品及ぶ関連製品」は、東日本大震災による 需要拡大を輸入品が補い、医療機器生産金額全体に占める割合は2.8％と 割合を下げている。 　なお留意頂きたいのは、薬事統計の｢眼科用品及び関連製品｣には、視力 補正用眼鏡、視力補正用眼鏡レンズ、コンタクトレンズが含まれており、日 本眼科医療機器協会が実施している自主統計の統計品目範疇とはかなり 異なる。 医療機器の生産金額動向 　薬事統計の医療機器全体の輸出・輸入金額動向をみると、2011年の輸出金額は4,808億円で2007年と比較すると83.6％で、 2009年以降は横ばい伸長である。｢眼科用品及び関連製品｣では、2011年輸出金額は16億円で、2007年比では26.3％で、継続して減 少傾向市場だったが震災の影響で更に激減した。この輸出金額は、医療機器輸出全体の0.4％の占有率であり、占有率は低下している。 医療機器全体の輸入金額では、2010年で1兆583億円であり、2007年比では103.6％の横ばい伸長である。一方｢眼科用品及び関連 製品｣の2011年輸入金額は1,603億円で、2007年に比して99.7％の伸長と、減少傾向から2007年規模に復した。2011年は医療機器 輸入金額の15. 1％を占有し、割合を上げている。2011年大震災での医療機器の需要拡大は、医療機器全体では国内生産で対応し、｢眼 科用品及び関連製品｣では輸入品が対応している。 1,800,000 1,600,000 1,400,000 1,200,000 1,000,000 800,000 600,000 400,000 200,000 0 150 125 100 75 50 25 0 135 120 105 90 75 60 45 30 15 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 0 伸長率は2007年＝100.0％ 2007年2008年2009年2010年2011年 伸長率は2007年＝100.0％ 生産金額全体 生産金額全体（伸長率） 眼科用品及び関連製品生産金額 眼科用品及び関連製品生産金額（伸長率） （百万円） （％） 医療機器国内生産金額推移 医療機器輸入金額推移 1,200,000 1,000,000 800,000 600,000 400,000 200,000 0 輸入金額全体 輸入金額全体（伸長率） 眼科用品及び関連製品輸入金額 眼科用品及び関連製品輸入金額（伸長率） （百万円） （％） 輸出・輸入金額 140 120 100 80 60 40 20 0 全体 フォールダブル （万枚） 眼内レンズ出荷枚数（参考）日本と米国の比較 1992年 1997年 2002年 2007年 2008年 20１１年 20１2年 0２年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年 ノンフォールダブル 調査年度 ノンフォールダブル フォールダブル 全体 1992年1997年2002年2007年2008年2011年2012年 288,583 - 288,583 397,184 245,908 643,092 272,530 641,164 913,694 105,027 993,345 1,098,372 90,948 1076,446 1,167,394 52,535 1,199,276 1,251,811 40,906 1,286,002 1,326,908 350 300 250 200 150 100 50 0 （万枚） （万件） IOL出荷枚数（日本）とDavid Leaming MDによるASCRS survey手術件数（米国）の比較。（参考） 1.”Highlights of the 2008 ASCRS member practice style survey” 2.”Practice Styles and Preferences of US ASCRS members - 2010Survey” より年間手術件数データを引用。 手術件数（米国） 出荷件数（日本） 眼内レンズ（国内）出荷推移　（協会 眼内レンズ部会 調査）