AnnualReport2012 page 22/28
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数多の犠牲者を出すなど日本中に計り知れない打撃を与え、世界をも震撼させた東日本大震災。この未曾有の事態をまのあたりにして、眼科医療に係わる組織として私たちに何ができるかを考え、できる限りの行動を行って....
数多の犠牲者を出すなど日本中に計り知れない打撃を与え、世界をも震撼させた東日本大震災。この未曾有の事態をまのあたりにして、眼科医療に係わる組織として私たちに何ができるかを考え、できる限りの行動を行ってきました。この1年を振り返ってその活動に対する評価と、今後に向けた提言をさせていただくとともに、いまだに困難な状態にある被災地の一日も早い復旧・復興を祈念します。 東日本大震災への対応の総括●「 東日本大震災 災害対策本部会議」に参画私たちは、機器の点検・修理・供給を通して被災地の眼科医療施設の復旧・復興に役立つことが使命であり、眼医器協にしかできない支援活動であると考えました。時を同じくして眼科医会、眼科学会、業界団体が一体となって「東日本大震災 災害対策本部会議」が発足。眼医器協もこの「災害対策本部会議」に参画し、共同で様々な活動を行ってきました。そのひとつに被災地の眼科の復興支援を目的とする「機器提供バンク」の運営協力がありましたが、当初の目的である初期対応の使命を全うしたと判断し、昨年12月をもって一旦収束させていただきました。災害対策活動にご理解、ご協力をいただいた全国の先生方、医療機関、会員企業の皆様に深く感謝申し上げます。● 情報の収集と一元管理通信情報網が麻痺した中での会員や眼科医療施設の安否・被災状況の確認は、困難を伴いました。一方で、的確な対応には正確な情報の収集が必須であることも改めて確認しました。・現地視察による正確な情報収集を行いました。情報収集は以後も継続的に行われました。・「 東日本大震災 災害対策本部会議」への参画で、情報の集約・共有化を図りました。これは、関連団体との役割分担を明確化するのにも役立ちました。・主に会員企業の製造業をメンバーとする緊急対策窓口のメーリングリストを作成し、情報の収集・共有化に役立てました。● 急性期の機器提供現地の大学などから手術器材の供給要請がありましたが、現地業者の被災・交通遮断による輸送手段の麻痺で、供給が思うに任せない状況が続きました。こうした現実から、多くのことを学びました。・基幹病院では日常的な適正在庫の外に、災害時に利用可能な手術器材を確保する必要があると感じました。・ ポータブルの「避難所巡回用眼科診療機器セット」を提供させていただきましたが、急性期の診療に有効でした。今後、緊急時に対応可能な、眼科用機材一式を積んだ眼科用検診車の配備が望まれます。・ 当協会ホームページに「震災支援の機器提供バンク」を開設しました。被災施設の「要望」と、全国の先生方からの中古医療機器等の「提供」のマッチングを図り、会員企業による点検・修理を実施して納入しました。● 現地での機材復旧活動・機器の被災情報を会員企業に配信し、当該企業が現地対応しました。・東北自動車道の開通以降は会員各社が独自に燃料を確保し、現地での点検・修理作業を展開しました。・緊急車両通行許可証の入手を行いました。● 災害対策に関する対応・緊急時のコンプライアンス、および災害対策特例法の周知徹底を図りました。・医療法・薬事法・公取協規約・個人情報保護法への適正な対応の検討を行いました。21 東日本大震災への対応の総括