2023年の併設器械展示会を振り返って

展示会委員会 委員長
 栁澤 浩一

 

第127回日本眼科学会総会

総会長: 東京大学 相原 一 教授
会期: 4月6日(木)~9日(日) *展示会は8日まで(オンデマンド配信:4月27日~5月26日)  
学会場: 東京国際フォーラム
展示会場: 東京国際フォーラム B2F ホールE  81社563小間
最終登録者数: 10,422人(リアル参加者:約4,800人)
展示会場風景

展示会場風景

展示会場風景

展示会場風景

総会で理事長と総会長の記念撮影

総会で理事長と総会長の記念撮影

東京大学医局記念撮影

東京大学医局記念撮影

展示会場休憩コーナー

展示会場休憩コーナー

人気のおもてなしコーナー

人気のおもてなしコーナー

 2020年から続いた新型コロナウイルスによる猛威がようやく収束し、当該学会後に感染症法で5類に移行すると発表され、今年のリアル参加者にどのような影響があるかを占う試金石となる学会として別の意味で注目されました。
まず、規制緩和に伴い入館の際に実施されていた検温や健康状態申告書の提出が排除されました。
参加されていた医療関係者もマスクを着用されている方が約50%程度となり大きな会場では発表者の前に設置されていたアクリルボードも排除されました。

 このような状況でも展示委員会としては展示会場に消毒用のアルコールを各所に設置し、ブースの設置間隔を広く取り、密にならないようなレイアウトを心がけて実施致しました。学会プログラムの幕間では展示会のPPTが放映され、学会サイドも積極的に展示会場への来場をサポートして頂けました。その効果、展示会場には連日多くの医療関係者の方々に来場して頂き、コロナ禍前の状況に徐々に戻りつつあるように感じられた方も多かったのではないかと思います。
また、総会長の相原教授、事務局長の本庄准教授、補佐の坂田先生の御三方が揃って各社のブースを訪問し、視察や、お声がけをされていたことも影響したと思われます。おもてなしのお菓子も東京大学ブランドのクッキー、ゴーフルをはじめ東京で有名な新旧の銘菓を揃え、参加者の先生方からも人気を集めていました。

 また経産省医療福祉機器産業室、AMED、厚労省医療機器審査管理課、日本健康増進財団からも展示会の視察がされ、各社の出展されている機器について熱心に説明に耳を傾け、眼科医療業界の注目度の高さを感じさせる展示会でもありました。

第34回日本緑内障学会

学会長: 東京慈恵会医科大学 中野 匡 教授
会期: 9月8日(金)~10日(日) *展示会は9日まで(オンデマンド配信:10月16日~12月20日)
学会場: 虎ノ門ヒルズフォーラム、東京慈恵会医科大学講堂
展示会場: 虎ノ門ヒルズフォーラム ホールA1+ホールA2  36社57小間
最終登録者数: 1,730人(リアル参加者:1,121人)
展示会場風景

展示会場風景

展示会場風景

展示会場風景

展示会場風景

展示会場風景

学術e-poster発表

学術e-poster発表

Webでのご相談コーナー

Webでのご相談コーナー

休憩コーナー風景

休憩コーナー風景

 当該学会は過去に開催した経験の無い虎ノ門ヒルズフォーラムと東京慈恵会医科大学講堂を使用し、第一日目は虎ノ門ヒルズフォーラム、第二日目は虎ノ門ヒルズフォーラムと東京慈恵会医科大学講堂、第三日目は東京慈恵会医科大学講堂という変則的な会場使用、スケジュールで開催されました。展示会は虎ノ門ヒルズフォーラムで開催されたため2日間の展示会となり、これも協会が携わった専門学会の展示会としては初めての事でした。当会場は通常の展示会を開催するには少し狭く、天井高の関係もあり島小間の場合は従来よりも高さが1m低くなるという規制があるため、結果的には島小間の出展が有りませんでした。しかしながら、整然と各社のブースが並び、かえってシンプルで統一感のあるイメージの展示会となりました。展示委員会としては新型コロナウイルスが感染症法で5類に移行して初めての協会が運営する展示会という事と専門学会でLIVE中継もいくつか実施されるハイブリッド形式で実施され、どれ位の医療従事者が来場されるかが懸念される点でした。しかしそのような憂慮はすぐに解消されるほど、多くの方に各社のブースを訪問して頂きました。また、隣接したe-poster会場での発表時には会場から人が溢れるほど詰めかけられる盛況ぶりでした。

 専門学会ということから展示会に来場される時間帯は限られてしまいますが、かなり多くの方々が展示会場に来場されたことは今年の残りの学会・展示会でも期待が膨らむ学会だったような印象でした。

第77回日本臨床眼科学会

学会長: 筑波大学 大鹿 哲郎 教授
会期: 10月6日(金)~9日(月・祝) *展示会は8日まで (オンデマンド配信:10月23日~11月22日) 
学会場: 東京国際フォーラム、JPタワー ホール&カンファレンス
展示会場: 東京国際フォーラム ホールE  91社687小間
最終登録者数: 12,110人(リアル参加者:約7,000人)
大盛況の展示会場

大盛況の展示会場

大盛況の展示会場

大盛況の展示会場

学術ポスター討論

学術ポスター討論

チャージステーション

チャージステーション

休憩&チャージコーナー

休憩&チャージコーナー

人気のおもてなし品

人気のおもてなし品

 第77回日本臨床眼科学会のテーマは「Imagine the future~想像の向こうへ~」でした。その為、学会長の大鹿先生からは協会にも眼科医療業界は医療の中でもDX化がかなり進んでいる事を紹介したいので協力してほしいと幾つかのお話がありました。第一に紙媒体の学会抄録や展示ガイドを脱し、アプリで検索、閲覧する。その為、スマートフォンや、タブレット、PCの使用量が増加するため、充電できる環境が必要になります。協会としては展示会場内に「チャージステーション」を設け、スマートフォンが充電できる環境を整えました。また休憩コーナーのテーブルには充電設備を12台設置してタブレットやPCが充電できる用意しました。第二にホールB7のポスター展示会場と共にテーマ展示として「眼科デジタル革命」称してDX化を推進している企業、大学、協会等13団体にご協力を頂きました。ポスター展示会場にポスターを閲覧に来られ、DXに興味のある先生方が各ブースを視察して、徐々に訪問される先生方が増加しました。日本眼科医会の白根会長や日本視能訓練士協会の南雲会長もブースを訪問され熱心にお話をされていました。
今後の眼科医療のDX化がどんどん進化していくのではないかと想像する事が出来ました。

 通常の器械展示会に目を移すと展示会場内は初日の金曜日から最終日まで常に多くの先生方で会場内が埋め尽くされていました。各社のどのブースにも多くの来場者に埋め尽くされていました。昨年の第76回日本臨床眼科学会でも多くの来場者をお迎えする事が出来、コロナ禍前に戻ったと多くの方々が感想を口にしておりましたが、今回はそれをはるかに上回る賑わいで、各社にとっても、うれしい悲鳴というように感じ取れました。

 それにおもてなしのお菓子の時間帯になると提供開始前にもかかわらず多くの先生方が周辺に待機され、開始時間を今や遅しという感じでお待ちになっておりました。今回は茨城のお菓子を選択いたしましたが、納豆のお菓子を筆頭に栗やサツマイモのお菓子が人気を博しました。展示会を3日間通じて展示会へこれほど多くの来場者をお迎えしたことは過去になかったかもしれません。来年以降に期待感が大いに膨らむ学会、展示会でした。

第62回日本網膜硝子体学会

学会長: 横浜市立大学 門之園 一明 教授
会期: 11月24日(金)~26日(日)
学会場: パシフィコ横浜ノース G2、G5~8
展示会場: パシフィコ横浜ノース G3+G4  36社94小間
最終登録者数: 1,682人
展示会場風景

展示会場風景

展示会場風景

展示会場風景

展示会場風景

展示会場風景

初めて使用したノースの外観

初めて使用したノースの外観

学術ポスター討論

学術ポスター討論

閉会式でご挨拶する門之園学会長

閉会式でご挨拶する門之園学会長

 第62回日本網膜硝子体学会総会は眼科領域で初めてパシフィコ横浜ノースを会場として開催した学会でした。

 この会場は学会講演会場を始め、ポスター会場、総合受付、PC受付、クローク等々と展示会場が同フロアーで実施できるサイズになっており、参加者にとって、どの会場に行くにも導線が簡易で初めての開催にもかかわらず迷ったりする方が少なかったと思われます。また、出展社にとっても駐車場が広く、多くの車両が同時に駐車でき、搬入出口から展示会場への距離が短い為、作業効率が良い造りとなっていました。

 展示に使用した会場も面積が広い為、ブース設置間隔、通路幅等にゆとりを設けて、休憩コーナーも数か所設置出来ました。ドリンクサービス、おもてなしコーナーは会場の一番奥に設置し、先生方が各社のブースを回遊しやすい環境を準備しました。

 当該学会は昨今では普通となったハイブリッド形式の開催ではなく、リアル参加者のみで実施され、12月25日、26日はThe 3rdAsia Retina Congressも併行開催され、日本人医療従事者を始めとし、台湾、韓国の方々も約100人参加され、国際色豊かな学会となりました。協会が携わる2023年度の4学会併設展示会を振り返ってみると、どの学会も多くの参加者に恵まれて、活気のある学会、展示会だった印象が残り完全にコロナの終息を感じさせる1年だったように思えます。

 本年も多くの会員企業の皆様のご理解、ご協力に感謝の意を表し、2024年も一層活気ある展示会が開催できるように委員会一同努めてまいる所存でございますので、宜しくご指導の程、お願い申し上げます。